匿名メール

相手に自分の情報を伝えたくない場合に利用される匿名メール。どうしても悪いイメージが付きまとってしまいますが、本来の使い方をすれば非常に便利なものです。今回はその匿名メールについて書いていきます。

匿名メールとは?

私があなたにメールを送れば、私の名前とアドレスの二つがメール受信者であるあなたに分かってしまいます。つまりmild 7という名前と、air-ug@obi.ne.jpというメールアドレスがあなたにばれてしまうわけです。当然といえば当然ですが、この二つの情報を相手に漏らしたくない場合もあります。
これが葉書などでしたら、送り先の住所だけを書けば差出人は書かなくてもちゃんと届きます。また差出人に全くのでたらめを書くことも可能です。受取人は、「どこの郵便局を通して送られたか」という情報しか分かりません。これと同じ事をメールでもする事が出来れば、ある程度の匿名性は保たれるわけです。

そこで匿名メールの出番となるわけです。匿名メールを使うことによって、相手に名前とメールアドレスがばれないようになります。その匿名メールの送信方法ですが、幾つか方法がありますので1つずつ説明していきたいと思います。

メーラーの設定

これが物凄く簡単かつ、相手にばれやすいと言われている匿名メールの送信方法です。
OEやBecky!などのメーラーでは、最初の設定で個人情報を入力します。そこでメーラー使用者の名前やメールアドレスを入力するのですが、この時に入力した情報がメールを送った相手に表示されます。この情報を相手に表示されないようにしたいのですが、方法は非常に簡単です。個人情報入力時に、全くのでたらめを書けばよいだけです。こうする事によって、メール受信者にはあなたが書いたデタラメの名前とメールアドレスが表示されるでしょう。

もちろん設定でいつでも変更可能ですので、今からでも余裕でデタラメな情報を書く事も出来ます。

もちろんヘッダ情報はそのまま相手に表示されますので、完全な匿名性が確保できるわけではありません。かといって、メールを受信した人が送信者の特定を出来るわけでもありません。もちろん警察が動くような事まで発展すれば危険ですが、そこまで発展しなければばれないでしょう。
「こんなやり方ではすぐばれる」という意見もありますが、メールヘッダを見て個人を特定出来る方は数少ないと思います。たいていの方はプロバイダまでしか分からないでしょう。そういう意味ではお手軽かつ、かなり使える方法です。

リメーラーを使う

匿名メールの話になれば、必ずでてくるのがリメーラーという単語です。リメーラーにメールを送るとそこでメールヘッダが変更された後、本来のメール受信者にメールが送られます。この際メール受信者には、送信者のヘッダ情報は表示されずリメーラーの情報が表示されます。
リメーラーを簡単に言えば、メール版のプロクシサーバーみたいなものです。
匿名メールを送るということで難しそうに思われがちですが、実際は簡単に匿名メールを送る事が可能です。

  1. メールソフト起動
  2. 宛先にリメーラーのアドレスを入力する
  3. 件名はリメーラーによっては削除されますが、一応書いておきます。
  4. 本文の一行目は;;(セミコロンが2つ)
  5. 二行目はRequest-Remailing-To: メールを送りたい人のアドレスを書く。私に送りたい場合ならRequest-Remailing-To: air-ug@obi.ne.jpとなります。
  6. 三行目は空白
  7. 四行目から本文を書いてください。

たったこれだけの作業でOKです。次は実際にメールを書いてみましょう。私へ匿名メールを送るとしたら、以下のようになります。

宛先:remailer@remailer.com
件名:test
本文:
;;
Request-Remailing-To: air-ug@obi.ne.jp

匿名メール送信中。

たったこれだけの作業で匿名性が上がるのですが、一つのリメーラーを通すのではなく複数のリメーラーを経由することによって更に匿名性を上げる事が可能です。これはチェイニングと呼ばれています。やり方は下を参考にしてください。

宛先:remailer@remailer.com
件名:test
本文:
;;
Request-Remailing-To: mail@anonymous.com

;;
Request-Remailing-To: air-ug@obi.ne.jp

匿名メール送信中。

以上がリメーラーを使ったやり方ですが、たったこれだけで匿名メールが送信可能になります。しかし幾つか問題があり、まずは利用可能なリメーラーを探さないといけません。
今回はremailer@remailer.comというリメーラーを使いましたが、これは私が適当に考えただけで実在しません。なぜ実際するリメーラーを使わなかったのかというと、探しても見つからなかったからです。グーグルでそれらしい文字列を使って検索したのですが、私の力不足の為か見つかりませんでした。

リメーラーの数が減っているのは、リメーラーを悪用する方が多いというのが一番の理由だと思います。サービスを停止した所もあれば、JPドメインからの利用を拒否している所もあります。またリメーラーは基本的には無料なのですが、有料化しているサービスもあります。ですので無料で現在使用可能なサービスを探す必要があるのですが、これが非常に面倒くさいです。仮に見つかったとしても、明日使える保証はどこにもないのです。

二つ目の問題ですが、これがリメーラーの致命的な弱点です。それは送信したメールが相手に届いているかどうか分からないという事です。

WEBメール

匿名性を確保しつつ、特定の相手とメールのやり取りをしたい場合があります。それは掲示板で知り合った人や、ファイル交換相手と連絡を取る為のメールだったりします。
上で紹介したやり方では、メールの送信が出来ても受信が出来ません。そういう時はWEBメールが一番良いでしょう。Hotmailなどのサービスを取得する際個人情報の入力が求められるのですが、全くのデタラメに記入するだけでOKです。これなら個人情報という匿名性は保たれつつ、相手と連絡を取り合う事が可能になります。

なお匿名目的でWEBメールを使う場合は、目的以外では絶対使わないで下さい。またアカウントも適当な文字列にしましょう。
というのも、とある人とメールでやり取りする機会がありました。お互い身元はばらしたくないので、私はその人と連絡を取るためにWEBメールアカウントを新規に取得しました。その相手から届いたメールを見ると、差出人アドレスが ****@yahoo.co.jp となっていたのです。念の為にヤフーオークションのID検索で探してみた所、見事にヒットしました。その方は商品も出品しており、私が落札すれば相手の個人情報を手に入れる事が出来たでしょう。私の情報も相手にばれますが、数多いヤフーオークションの取引相手の一人として認識されるだけですので別に恐れる必要はありません。
更にメールの差出人を見ると、本名が書いてありました。またこの方のパスワードですが、今までの会話とアカウントIDからある程度の推測は可能でした。頑張ればパスワードも盗めたでしょう。ただ単にこの人の危険意識の低さが原因と思いますが、こんな人も世の中にはいます。

なりすましメール

なりすましメールとは、その名の通り赤の他人になりすましてメールを送信する事です。有名なのが送信元のアドレスをsupport@microsoft.comやair-ug@obi.ne.jpという風に、既に存在したり存在しそうなメールアドレスを使い「料金未払いだから、指定した口座に5万円振り込んで」という不特定多数にメールをばらまくやり口です。
なりすましのやり方ですが、さきほどのようにメーラーの設定項目を変更してなりすます事も可能と言えば可能ですが、ここではCarl氏の作成したfakemail というCGIを使ってみようと思います。少なくともメーラーの設定を変更するよりは匿名性が強いです。

ここで実際にfakemailを置きたいのですが、悪用する人がわんさか出てくるので今回は中止。ただグーグルで探せばfakemailを設置しているサイトはわんさかありますので、そちらでどうぞ。
自分自身に出したメールを見られたでしょうか?他人を騙すには十分でしょう。

なおCarl氏のサイトが無くなっている為、このCGIスクリプトを手に入れるには、どこか配布場所を探して手に入れるしか方法がありません。

なりすましのメリット

他人になりすましてメールを送る事が可能ですが、そのメリットは何でしょうか?悪い方向でのメリットで考えると最初に思い浮かぶのは、金融機関などになりすまして不特定多数に「お金をここに振り込んで下さい。お金を振り込まないと取り立てにいきます」というのがあります。お金を稼ぐ為になりすますのですね。実行した方が逮捕されて新聞に載っていました。

知人Aになりすます事も可能です。知人Aの友人であるBに物凄いメールを送って、知人Aを困らせることも出来ます。友人Bの情報を盗み出す事も可能かもしれません。
知人Aのメールアドレスを使い、友人Bに下のようなメールを送ります。下準備として、Hotmailからfakeというアカウントを取得しておいて下さい。
「メールアドレスを変更しました。 fake@hotmail.com」
というメールを送った後、fake@hotmail.comのアドレスからそれらしいメールを送れば良いだけの話です。携帯電話相手ですとヘッダが表示されませんので、騙しやすくなるでしょう。

良い方向では、最初に説明したようにメーラーの設定を変更したり、リメーラーを使ったりする手間が必要ありません。CGIを使えるアカウントを用意すれば、後は設置するだけでOKです。もちろん正しい使い方をするという前提条件での話ですが。

匿名メールが来た場合

匿名メールが来るとすれば、悪意に満ちたメールだと思います。無視してください。

そして匿名メールが来るとなると、全く知らない人からのメールとは思えません。スパムなど不特定多数に送っているメールなら無視すれば良いのですが、あなたを非難中傷したりするようなメールでしたら、あなたの知人からの確立が高いです。
掲示板やチャットなどでメールアドレスを公開した事があるのでしたら、そこから暇な方が送ったかもしれません。なるべくメールアドレスは公開しないようにしましょう。公開しても、捨てメアドを使用することをお勧めします。

サイト上でfakemailを設置した感想

話はそれますが、1度サイト上でfakemailを設置した事があります。もちろんサイトに訪れた方は誰でも利用出来るようになっていました。そこでの感想を書いていきます。
Fakemailを使われた方の利用目的からいいますと「匿名メールってどんなのだろう?試しに自分に送ってみるか」という方は1割未満でした。後はくだらないメールだけです。

まずはこんなメールです。差出人はaaa@bb.cccという風にデタラメにしているので、誰かに悪戯をしたかっただけでしょう。しかし送信先が携帯電話のアドレスになっているケースが非常に多かったです。普段恨みのある知人への嫌がらせ行為でしょう。
ですが、これだけならまだかわいい方です。以下のようなメールも送信されました。

これだけでも気の弱い人なら自殺しような勢いですが、これの怖いところは誰かになりすましてメールが送信されている事です。それも携帯アドレスへ携帯アドレスからです。このメールを受け取った方も、なりすまされた方もたまったものではありません。

他にも色々と面白いメールがfakemailというCGIを通して送信されました。実名・電話番号・住所に「上記の者がファイル共有ソフトを用いて、音楽ファイルを不正にダウンロード・アップロードしています」という一文を付け加えて、警察に送信している方もいました。他人を脅迫しているメールも2・3回送信されました。個人情報が載っているのは結構多く、10数件は確認しました。ログの全てを見ていた訳ではないので、実際の数はもう少し多かったでしょう。

この文章を読んで、あなたはどういう感想を持ったでしょうか?感想は人それぞれですが「このCGIは面白そうだ。私も設置して、他人を観察してみるか」と思った方は、警察に捕まらないようにお気を付け下さい。脅迫ネタになりそうなメールも、実際に送られています。
グーグルで検索すれば、このCGIを設置しているサイトが結構見つかると思います。今までは管理人が何故このような負荷の掛かるCGIを設置しているのか、理由が分かりませんでした。色々理由があると思いますが「fakemailを通じて、どんなメールが送信されているのか観察しているのも大きな理由の一つだと思います。

まとめ

UG初心者サイトには「UGは自己責任で」という1文はお約束ですが、別にUGじゃなくても自己責任なんですね。当然の事ですが、今回の記事を書きながら再確認しました。

皆様も、こういった事に巻き込まれないようにお気を付け下さい。

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